季節外れの筍煮

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八百屋さんの店先に筍を見つけた。
「今年の春の筍、それも国産だよ。だけどちょっと高い」
何かとうんちくの多いオジサンが言う。

たとえば、シャインマスカットを買おうとすると
「高いからよしな。それよりこの紅玉は100円だけど美味しいよ」
などと言って丸々とした紅玉を勧める。
「余計なお世話だ、葡萄が食べたいのだ」と思わないでもないが、
オススメに従って外れたことはない。

この伝でいくと、「筍よりももっと美味しい野菜」を買った方がいいのだけれど、
「ちょうだい」と言ったら「小さいのでいいね」と二番目に小さい筍を選んでくれた。

いつもより鰹節を多めにしてだしをとり、薄味で煮た。
十月も末になって初物の筍。
入院していて食べそこなった春の味を、遅まきながら食べられて嬉しい。


# by m-teshigoto | 2017-10-31 10:26 | キッチン | Comments(0)  

雨あがる

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久しぶりに雨の降らない一日。
昨日はお日様が出たおかげで、風の冷たさとは裏腹に陽だまりがぬくぬくだった。
ナナカマドの赤がひときわ鮮やか。

懇意にしている便利屋さんに頼んで、たまりにたまったゴミともいえない物々を処分した。

伯母が残した反物の端切れ、外国の街角で父が買い求めた置物、祖父の使った灰皿…
元の持ち主たちにとっては意味のある品々。
これまでなんとかその重さを支えてきたが、もはや持ちきれない。
せめてもと、一つひとつ手に取って眺めてから送り出した。

荷物を積んだ軽トラをとめて郵便局へ行って戻ってきたら
「これもらっていいですか」と年配のご夫婦連れに声をかけられた。
お目に留まったのは銅製の水瓶。
どうぞどうぞ。
イスタンブールの物だと話してから差し上げた。
嬉しそうなお二人を見送りながら私も嬉しかった。
さんざん迷って処分することに決めた水瓶に貰い手ができたのだもの。
物を手放す申し訳なさが幾分軽くなった。ほっ。

もらってくださってありがとうございました。






# by m-teshigoto | 2017-10-24 19:02 | 暮らし | Comments(0)  

ブローチ

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ジャケットとベストに付いていたブローチを外す。

陶器のブローチは伯父のヨーロッパ土産。
クラシックな雰囲気が気に入っている。
大きくて重いのでセーターでは負けてしまう。
コーデュロイのジャケットくらいがちょうどいい。
この冬は、オーバーに付けてみようかしらと思っている。
もらったのは中学か高校の頃。
気に入るとこうして何十年も大事にする。

小さい方はミュージアムグッズだったか。
これも友達のお土産。
元気の出る色なので、仕事の時に着るベストの襟元に付けていた。

着る機会はもうないかもしれないけれど、ジャケットはハンガーに戻しベストはたたんだ。
どちらも生活になじんだ服なので捨てがたい。
しばらく眺めて名残を惜しもう。






# by m-teshigoto | 2017-10-22 18:57 | 色・姿・形 | Comments(0)  

山の家で台風を待つ

やっと、ようやく、なんとか、どうにか…

10か月ぶりに山の家に来た。
嬉しい。

新宿から高速バスに乗り約2時間。
術後では最長の移動距離、移動時間である。
「大丈夫?」と案じ顔の友人が、新宿三丁目駅からバスタまで道案内してくれた。
Thank you!

山に着いてからはタクシー利用。
途中のコンビニ、スーパーに寄ってもらって食糧を仕入れる。
家までのタクシー代1500円余。
女性のドライバーだったせいか「待ってて」と言いやすかったのでお得感があった。

冬から春、そして夏を越した家の中は「掃除の巣」と化していた。
虫の亡骸とホコリ、そしてカビ。

まず水道をと水道栓を開けたらなんと水の出が悪い! え~えっ!
大慌てで知り合いに電話して来てもらった。
さいわい事なきを得たものの、座り込みたいほどがっくり。

それでも「思ったより元気そうじゃないですか」の言葉を励みに、
キッチン、洗面台、お風呂、トイレをなんとか使える程度にきれいにしたのだった。
長距離の移動より何より、この到着後の掃除が大変だった。

翌日はキッチンの流し回り。
鍋を全部洗い、拭いた後は床に広げた新聞紙の上で一晩乾燥。
収納部分には掃除機をかけ、雑巾掛けをした後空拭き。
不要な物は捨てると決めたら、すっきりスカスカになった。

キッチンの次は2階。
伯母や伯父、そして父の家をたたんだ時に運んだ品物を処分する準備をする。
自分がどうなるかわからないのに、人の物を預かっているどころではない…
なんとなく気持ちが急いている感じなのだ。

職場にも挨拶に行こうと思いつつ、家の掃除に明け暮れている。
とってもよく働いているような調子で書いてはいるが、実際のところは
術後の頭は整理整頓が苦手で、どうしようかと途方に暮れている時間の方が長い。

それでもやるのだ。

窓の外の木々に目を休めながら、山の家での20年の歳月を振り返る。
台風も来るというし、退屈はしなさそうである。







# by m-teshigoto | 2017-10-21 21:42 | 暮らし | Comments(0)  

朝のスープ

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火の気がほしい気温になってきた。
朝ご飯に飲む牛乳コップ半分も、「ブルッ」という感じでお腹を冷やしそう。

ならば温かい物というわけで簡単にできる野菜スープを作ってみた。
レシピは土井善晴さんの料理番組から。
玉ねぎ、ニンジン、じゃが芋をバターで炒め、そのまま鍋に蓋をして数分蒸す。
そこに小麦粉を振り入れて混ぜ合わせ、水と牛乳を入れてとろみが出るまで煮る。
味付けは塩。
詳しくは番組かテキストでどうぞ。
テキストではシチューとして紹介されています。

炒め物にバターを使うとカロリーが上がりそうだけど、やはり風味とコクが出る。
10gのところを半分に減らし、その分牛乳を多めにしてやりくりしている。
塩は炒めている時に入れると蒸す時に水分を呼ぶ。
できたらアクセントに胡椒も二振り。
こういう時は○ウスのテーブルコショウがいい仕事をする。※
せっかくの白いスープに黒い粒々が浮いてはちょっといただけないもの。

今日はじゃが芋の代わりに蕪で作ってみた。
程よい食感とさっぱりした風味。
旨味は足りないけれど、牛乳代わりのスープだと思えば上々。

さて器はどうしよう。
スープ皿では大きいしマグではカフェのようだし食べにくい。
試しにお椀を使ってみたら色映りがいいこと。
それに木肌だとスープが冷めにくい。
思いもかけない発見をしたような嬉しさもあって、
このところお椀&スープで朝を楽しんでいる。

※「S&×」でした。コショウといえばこれしかなかった時代も。


# by m-teshigoto | 2017-10-15 17:21 | キッチン | Comments(0)