カテゴリ:製本教室( 23 )

 

思い出を形に

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紆余曲折を経て、ようやく丸背の本が仕上がった。
装丁に使ったのはハンカチ。
見返しも、同じくハンカチをコピーした和紙にした。

これら2枚のハンカチは、うちの事務所を担当していた取引先の方からの頂き物。
入院見舞いのお返しだったように記憶している。

十有余年使い込んだハンカチを眺めながら、その行方を思い巡らしていた時に、
ハンカチを本の表紙に使ってみようと思いついた。
元々「思い出を形に残そう」というのが手作りを始めたきっかけだったから、
「ピッ!」と心に来た。

先生ご都合で自習時間が多くなって、何時にもまして苦心惨憺の下手くそぶり。
やっと出来上がったと思ってよろこんでいたら、
背表紙の糊付けを忘れていたことに後から気づいて…がっくり。

それも含めて、ハンカチ2枚は本と一緒に形になった。
くださった方に見せてあげたいけれど、今はそれもかなわない。
きっと喜んでくれたはずなのに。

本の中身は「マインド・カレンダー」というニューエイジ系の本。
1990年発行の本が古本で700円だった。
一日ずつのフォアメーションが書いてあって、気分転換に読んでいた時期があった。

たとえば今日、7月12日にはこんなことが書いてある。
〜「内なる女性」がなにを求めているかを聞こう〜

by m-teshigoto | 2015-07-12 09:30 | 製本教室 | Comments(0)  

使い残しあれこれ

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今日も製本の宿題。
少しだけ糊を溶いて見返しを貼ったのだけれど、ついでに使い残しの整理をする。

どれも使断ち残しのい紙類や布類で、ほとんど使える程の大きさもない。
取っておいたというより、捨てなかっただけなのだ。
それでも、これは箱に、これはアルバムにと、一片ずつに工夫や苦心が思い出される。

ふと、書こうと思えば、一片一片に小さな物語があることに気づく。
物語を惜しむ気持ちもあって、またいずれ整理する時も来ようと、紙ばさみに戻した。






by m-teshigoto | 2015-01-18 16:17 | 製本教室 | Comments(0)  

糊溶き3年

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製本教室の宿題は折の補強。

1折は16ページ、それが複数集まって1冊の本が出来上がっている。

製本教室で何をやるかと言えば、市販の本を解体して仕立て直しすること。
解体する時に弱くなった折の縁を薄い和紙でくるむ、その作業が宿題という訳。

糊は昔懐かしい「やまと糊」。
文房具屋というものが100円ショップに押されて消え、
70円の買物をするのに、わざわざバスに乗って駅ビルまで行く。
100円ショップにも3本入りがあるけれど、質においてブランド品にはかなわない。

製本では水で薄めて使うので尚更のこと。
薄からず濃からず均一に溶くのは、思ったよりも難しい。

いつも先生に見ていただいて「もうちょっと濃く」あるいは「薄く」と教わる。
「糊溶き3年ですね」などと言い訳をしているうちに、とっくに3年を過ぎてしまった。





by m-teshigoto | 2015-01-12 17:44 | 製本教室 | Comments(0)  

和紙好み

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このところ介護でお休みの方がいて、先生と1対1でのお教室。
不器用相手で先生も手持ち無沙汰ではないかと、遅い手がますます遅くなる。

和綴じの本がテーマだったのに、背に糸が出るのがどうしてもイヤ。
という訳で、全体を和紙で覆うことにした。

中身は既製品のノート。
ビニールの表紙のお粗末なノートだったのが見違えるほどに。。。と自画自賛。

この前に作った1冊も和紙仕立て。
和紙の風合いがこのところ気に入っている。

先生は“手擦れ”を気にされるけれど、擦れるほど読まれる幸せというのもある。
このノートも擦れるほどの幸運に恵まれるといいのだけれど。





by m-teshigoto | 2014-11-09 18:45 | 製本教室 | Comments(0)  

one to one

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このところ先生と1対1の製本教室。
介護で、仕事でと、二人が長期のお休み。
「どうしますか」と先生に聞かれて「できたら続けたい」とお願いした。
直角やコンマ何ミリという単位を「大まか」にうっちゃって、
とりあえず本の形にすることしかできないのだけれど、
色の取り合わせや材料選びなど、創意や工夫の楽しさが得難く、
ついこの間までの「辞めよう」を思いとどまった。

文字通り一番不出来な弟子が残った訳で、先生も「あらあら」と思われたかも。
それでも「次は何か決まっているの?」と聞いてくださったから一安心。

いま作っているのは、既製品を綴り直したノート。
時間中に終わらなかったので、宿題になった綴じがやっと終わったところ。
見た目はそんなに悪くないと自画自賛中。

by m-teshigoto | 2014-10-03 23:02 | 製本教室 | Comments(0)  

不器用なり

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花切れを付ける。
単行本の背表紙にちらりと覗く、いわば飾り。
着物の裾回しのように、小さいながらも工夫を凝らせる場所でもある。

色合わせはほぼ思った通り。
ただ、生来の不器用は殊の外苦心を強いて、不揃いになってしまった。

by m-teshigoto | 2014-07-23 11:48 | 製本教室 | Comments(0)  

アルバムの箱

出産祝いがお誕生祝いになってしまったけれど、
元メンバーに贈るアルバムと外箱が出来上がった。

箱は観音開きの「夫婦箱」。
外箱と内箱の数ミリの違いが開け閉めに影響する。
出来上がってみるとやや渋めだったので、蠟を塗って滑りを良くし、
さらに「ここを押さえて開けてください」と目印のシールまで付けた。
始めて開けた時にバリッと剥がれてしまったら、泣くに泣けない。
壊れたら製造者責任ではあるけれど、相手は製本教室OBだから
「自分で直せるよね」と、なんとなく気楽な空気。
その実「やっと出来た」と、ホッとした気持ちの方が強かった。

みんなでサインしたカードを添えて発送完了。

「大人になるまで持っていてほしい」というみんなの願いが届きますように。

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by m-teshigoto | 2014-01-15 22:44 | 製本教室 | Comments(0)  

革を切り抜く

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製本教室では共同作業でアルバムを作っている。
遠くへお嫁に行った元メンバーへの出産祝い。

「アルバムでも作らない」という先生の御発声でスタート。
本体は先生が見つけてきてくださり、みんなで相談してデザインを決めた。
どうせなら丈夫で大人になっても手元に置けるような…ということで、
茶色の革に小花模様の見返し。
表紙には、明るい色目の革で名前を切り嵌めすることに。

共同作業とは名ばかりで、相談に口は出しても手はなかなか動かず。
大方は先輩にお任せだったのに、なぜか名前の切り抜きを仰せつかって大汗’’
やっとこさ終えて一息ついたところへ、先生の一声。

「箱はお願いね」……!!

出産祝いが誕生祝いになってしまいそうだ。

by m-teshigoto | 2013-11-23 21:48 | 製本教室 | Comments(0)  

準備だけでも

次のお教室は月末なのでだいぶ先なのだけれど、準備だけしておく。
これは、ばらばらになったページを貼り合わせる時に使う「足」。
カッターで切らずに、水で湿した絵筆で線を引き、1枚ずつちぎる。
紙の端を毛羽にするのがポイント。
こうすると、少し厚みが分散されるという。
4ページずつ貼り合わせて、20余りの束を作る。
気の長い作業になりそうだけれど、なんとなく楽しみ。

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by m-teshigoto | 2013-02-02 19:42 | 製本教室 | Comments(0)  

絵本の修理

函物が一段落してからは、絵本の修理をしている。
書き込みがたくさんの、壊れかけた絵本『ひとまねこざる』。
カンボジアの子供たちに送るにも送れず、手元に残した1冊。

破れを和紙で貼り合わせ、、折ごとに新たに糸で綴じ合わせて製本し直す。
欠けている背表紙は、色の似た紙で補修する。
あり合わせの上質紙を使ったけれど、和紙などの風合いのある紙にすれば、
もう少しニュアンスが出たかもしれない。

仕事の緩さは相変わらずで、見た目の完成度は下の上。歪みもある。
それでもしっかり綴じ合わせたページは、何気ない開閉にも動じることがない。

趣味的な製本も興味が尽きないが、どうやらこうした修理の方が好き。
実用的であるばかりでなく、思い出を形にするという意味においても、
大切な本を手元に置いて開く楽しみに繋がるように思うのだ。

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by m-teshigoto | 2013-01-26 13:58 | 製本教室 | Comments(0)